小児2型糖尿病と肥満の関係 特に思春期の治療に注意

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2型糖尿病は食生活のほか運動不足も関係している

2型糖尿病の遺伝子を持っていても、分泌される少量のインスリンで摂取したエネルギーを燃やすことができれば、糖尿病を発症しないですみます。しかし、膵β細胞に許容範囲を超えるような負担がかかると、糖尿病発症に結びつくのです。その引きがねとなるのは、食べ過ぎや高脂肪食、そして運動不足も大いに影響しています。その結果、肥満の人が増えれば、世の中にますます糖尿病もふえるというわけです。いったん引きがねが引かれてしまうと、治療をしなければ、病状は進行します。

また、女性ホルモンにもインスリン抵抗性をもたらす作用があります。妊娠中に糖尿病になりやすいのもそのせいですし、思春期に2型糖尿病が増加する一因ともなっています。子どもの年齢が低いうちは1型糖尿病の割合が高いのですが、年齢が上がるとともに2型糖尿病がふえていき、9才くらいを境に2型糖尿病が多くなります。

現代は過食や運動不足のこどもが増えていることから、子どもの肥満の増加と並行して2型糖尿病も増加しています。
最近になって、子どもの肥満も糖尿病もやや少なくなったとのデータもありますが、これが一時的なものなのか、このまま減少が続くものなのかわかりません。
いずれにしても、長期間でみた場合、肥満が糖尿病も増加させていることは確かなので、子どもの肥満対策はとても大切です。

低血糖を起こしやすい

1型糖尿病は、インスリンの分泌がまったくないか、分泌されている場合も量が少ないので、運動量やエネルギー摂取量が変化すると、注射によって外から補うべきインスリンの必要量も異なってきます。そのため、運動量がふえたり、摂取エネルギー量が少なくなったり、また、食事やインスリン注射のタイミングがずれたりすると、低血糖を起こしやすくなります。

低血糖とは血糖値が異常に低くなる状態で、ただちに糖分を補わないと昏睡に陥る緊急事態です。特に、内気な性格で、学校で補食することをためらうような子どもは糖を補えずに低血糖を起こしやすいので、周囲の人のサポートが必要です。

思春期はやせ願望の強い時期でもあります。インスリンはエネルギーを取り込む作用のあるホルモンなので、成長に必要な量以上の食事をとって、それに見合うインスリンを注射していると、太ってきます。それを嫌って、インスリン量を減らす子がいます。食べてもインスリンがなければエネルギーを取り込めないので、やせてきますし、高血糖が進んでアシドーシスという緊急事態に陥ることもあります。

なお、女性ホルモンにはインスリン抵抗性があるので、初潮(初経)を迎えるようになると、排卵期や月経前などに高血糖になる人もいます。女子の場合、血糖がコントロールできないときは、月経との関係についてもチェックしておく必要があります。

思春期発症の2型糖尿病は治療の中断に要注意

子どもはよく動きますし、学校では体育もあるので、小児期や思春期に2型糖尿病を発症した子どもは、スナック菓子を控えたり、十分運動をするなどの注意で早めに血糖をコントロールできることがあります。しかも、糖尿病ははじめのころは症状もないので、親も子どもも糖尿病が治ってしまったと思い、治療を受けなくなることがあります。

しかし、糖尿病は一生つづく病気なので、治療しなければまた血糖は上昇してきます。治療を中断してから5年後や10年後に進行した糖尿病で病院へ戻ってくる患者さんが少ないのです。
2型糖尿病だからといって、軽い病気だとは限りません。糖尿病になっても、健康な子どもと同じように、いろいろなことにチャレンジすることは必要ですが、血糖値がよくなっても、治療を中断することは禁物です。

まとめ

小児期発症の糖尿病より、思春期発症の糖尿病のほうが管理がむずかしく、予後も悪いというデータがあります。周囲の人のサポートがたいせつです。

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