運動は理想的治療!2型糖尿病の子どもに身体を動かす楽しさを

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運動療法は子どもの2型糖尿病の理想的治療法

運動するとエネルギーが消費されるので、血糖が低下します。運動の血糖降下採用はとても大きく、運動をしている最中だけでなく、通常は、運動後もしばらく続きます。

これは、すぐにあらわれる運動の効果ですが、それだけでなく、肥満の解消などのように、運動を継続することによってあらわれる効果もあります。むしろ、糖尿病に対する影響としては、運動の継続によってもたらされる効果のほうが大きいといえるでしょう。肥満はインスリン抵抗性を高めるリスクの1つですし、子どもの2型糖尿病は肥満とインスリン抵抗性を伴うタイプが多いので、運動は理想的な治療方法といえます。

また、運動には血液の循環がよくなる、体力がつく、骨格がしっかりする、運動能力や心肺機能が高まる、筋肉量が増加して基礎代謝が活発になるなどの効用もあります。基礎代謝が活発になればますますエネルギー消費量がふえますから、それがさらに肥満解消や心肺機能のアップに役立つという望ましい方向に向かいます。

そのほか、運動には、血中のHDLコレステロールやアディポネクチンをふやす作用もあります。
HDLとはコレステロールを運ぶリポタンパクの1種です。リンポタンパクのLDLが肝臓から体の末梢にコレステロールを運ぶ役目をしているのに対して、HDLはコレステロールを末梢から肝臓へ運ぶ役目をしています。したがって、LDLはコレステロールを末梢にためるので動脈硬化を促進する悪玉コレステロール、HDLはコレステロールを末梢にたまりにくくするということで、動脈硬化を予防する善玉コレステロールと呼ばれています。その善玉コレステロールを運動がふやすわけです。

また、アディポネクチンとは、脂肪細胞から分泌され、インスリンの感受性を高めたり、動脈硬化を抑制する作用を持っていることから、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防に有効だとして最近注目されているホルモンの1種です。アディポネクチンは内臓の周囲に蓄積される内臓脂肪がふえると分泌量が少なくなるので、糖尿病などのリスクを高める一因にもなっています。

運動は体だけでなく、心にもよい影響を与えます。糖尿病であるという事実を受け入れられずに、気持ちが暗くなったり、消極的になったりする子どもが少なくありませんが、運動による充実感や満足感が、気持ちを前向きにさせ、自信をつけてくれるといった面があるのです。

思春期以降は30~40分の運動を週3~4回

運動にはジョギングや水泳などのように、酸素を取り入れながら行う有酸素運動(エアロビクス)と、短距離走、ダンベルなどのように息を止めて行う無酸素運動(アネロビクス)があります。

有酸素運動はエネルギーが消費するので、血糖を直接下げる効果があります。しかも、体重を減少させ、心肺機能を高めるといった作用も大きいので、通常、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防や治療に推奨されているのは有酸素運動です。ただ、無酸素運動には筋力を増強させる作用があり、それが基礎代謝を高めることになるので、作用の仕方は違っても、どちらの運動も糖尿病によい影響を与えます。また、ダンベルなどの運動でも負荷を軽くして深い呼吸をしながら行うと有酸素運動と同じように血糖を下げる効果が期待できます。

では、どのくらいの強さの運動をどのくらいの間隔で行ったらいいのでしょうか。
ちょっとドキドキしたり、汗ばむくらいの強さの運動をすると、効果があるといわれています。思春期以降は、この程度の強さの運動を、1回に30~40分間くらいを目安に行うといいでしょう。

もし、30分続けて運動できないときは、10分間を3回に分けるなど、細切れの運動でも効果があることが最近の研究でわかってきました。ただし、運動によるトレーニング効果は3日くらいしか続かないといわれているので、少なくとも週に2~3回、できれば3~4回行ないたいものです。

まとめ

運動療法は、1型2型にかかわらず糖尿病の管理のためにとても重要な治療法です。恒常的に体を動かすことにより、インスリンが効きやすい体になります。

合併症がなければ、1型でも2型でもほかの子どもたちとほとんど同じ運動ができます。鍛錬だと思うとつらくなるので、体を動かす楽しさを味わいましょう。

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